Q. そもそも「太神楽」とは?
A. 太神楽の起源には諸説色々あるようです
ここでは最も一般的に伝わる説を手短に述べます。太神楽の起源は平安時代までさかのぼり、神社に伝わる「散楽」という芸能がその源といわれています。太神楽が人々の人気を集めたのは江戸時代になってからだそうです。そのころは伊勢神宮が大変信仰を集めており、一生に一度、直接足をはこんでお参りする「お伊勢参り」が流行しました。しかし、遠方在住の庶民にとっては日数もかかりますし旅費も大変高価です。そこで伊勢神宮、また同じように信仰を集めていた熱田神宮の下級の神職が獅子頭を持って各地に出張し、お祓いをして御札を配って廻りました。つまり、お祓いの出張サービスですね。直接参拝して神楽を奉納する代わり、ということでしょうか、当時は「代神楽」という表記もあったようです。また、獅子舞によるお祓いの余興として曲芸を演じたといわれています。やがて一部の太神楽師は江戸などの出張地に移り住むようになり、そして現在に至る、と、大まかにはこんな感じでしょうか。太神楽という言葉は御存知なくとも、傘の上で色々な品物を回す曲芸を見たことがある方は多いかと思います。あれも太神楽の演目の一つです。元々は獅子舞を主とした神事芸能で曲芸はそのオマケだったのですが、現在では「太神楽」=「傘回し」という認識を持たれる方も多いかもしれません。このサイトでは仙丸による太神楽曲芸を紹介しています。
Q. 仙丸は「おめでとーございまーす!いつもより多く…」の兄弟のお弟子さんですか?
A. 違います。徒弟制度にはうんざりです笑
仙丸の師匠は江戸太神楽十三代家元・丸一仙翁(三代目・鏡味小仙)、でした。でした、です。太神楽にはいくつかの系譜・屋号がありますが、「丸一」は熱田系太神楽の屋号の一つです。
Q. 「◯仙」「仙◯」といった、似た名前の太神楽の芸人さんがたくさんいますが、みんな親戚?
A. 十代目家元が仙太郎という名前であったことに由来します
一部を除き実際の血縁はありませんが、「仙」の字がつく芸名の太神楽師、着物に「丸一」の紋がある太神楽師は系譜的には皆「親戚」といってもよいかと思います。ただし、実際の血縁でも「会ったことのない従兄弟」という間柄がありえるように、会ったことのない「仙◯」さんもいます。この辺は色々と「大人の事情」が入り組んでおります。「仙丸なんか親戚じゃねぇよ!」という「仙◯」さんがいらっしゃいましたら、スミマセンm(_ _)m
Q. 仙丸のショーは小さな子供にも楽しめますか?
A. 間違いなく楽しめます
太神楽のような和装の芸能は往々にして年配の方を対象としたものだと思われがちですが、そんなことはございません。老若男女、何方にも楽しんでいただけるはずです。過去に保育園児を対象とした公演も多数おこなっております。公演後に園児から「ボク、大きくなったらセンマルになる!」という声もいただきました。もちろん、もう一度よく考え直すように諭しました。
Q. 「太神楽」って「大道芸」?
A. 別に好きなように解釈していただいてノープロブレムです
まず、「大道芸とは?」という話になります。僕の解釈では「大道芸」とは「公共の場所(基本屋外)で何らかの芸を披露して、その対価として投げ銭を請う」という「公演形態」を指す言葉だと思います。つまり、芸の種類を指す言葉ではないということです。「大道芸」の手段として使われる芸には、「パントマイム」「ジャグリング」「マジック」「弾き語り」「アクロバット」「太神楽」というように、それぞれ名称があります(もちろん、既成の名称に収まらない芸もあるでしょう)。仙丸も「太神楽」を「大道芸」として演じることが多々あります。ですが、「太神楽」=「大道芸」というわけではありません。例えば、ホテル宴会場で開催されているパーティーの余興として出演する際に司会の方から「次は大道芸をお楽しみください!」という御紹介をいただくことがございますが、これは間違った使い方かと思います。チケットを販売して集客した劇場での演技も「大道芸」ではないと思います。このハナシはかなり理屈っぽくなりますので、この辺にしておきましょう(笑)。
Q. 「傘回し」って、どれくらい練習すれば出来るようになりますか?
A. 15分程度で出来るようになる人もいます
往往にして「ピッチャーで四番・成績優秀・イケメン」という極めて品のないタイプの方です。全人類の敵です。そのような特別な方は別にして、ひと月も練習すれば大抵の方はなんとなく回せるようになると思います。何ヶ月練習しても回せない方もいらっしゃるでしょう。でも、ご安心ください。こんなことが出来るか出来ないかということと、楽しい人生が送れるかどうかということは全く関係ございません。